歯がグラグラして痛い場合は、大きく5つの原因があります
原因1:
原因2:
原因3:
原因4:
原因5:
です。それぞれ治療法が全然違いますので、丁寧にご説明しますね。
歯がグラグラする場合の原因で一番多いのが歯周病です。
歯周病とは、分かりやすく言うと、歯周組織が炎症を起こして、やがて歯を支える歯槽骨が溶けてしまう病気です。歯肉(歯茎)が腫れたり膿が出たり、口臭がしたりという症状があり、最終的には
骨が溶けて歯を支えきれない状態になりますので、当然グラグラしてきます。
歯周病(歯槽膿漏)で歯がグラグラしているケースでは歯周病の治療になります。
歯周病は国民の8割以上がかかっているといわれ、日本人が歯を失う最大の原因でもあります。
歯周病の治療は歯垢(プラーク)と歯石を除去して歯周病菌を減らすことを、歯科医院とご自宅で徹底して行います。
早めなら治る可能性が高いです。歯がぐらぐらし出すと歯が失われる危険がありますので、必ず早めに治して下さい。進行して重度の歯周病になると治りにくくなりますし、最悪の場合歯が抜けてしまいます。
歯の根っこが割れてるとかあまりイメージできないかもしれませんが、歯は結構割れます。若い方でもよく起こります。 割れるのは、神経の無い歯に起こることが大半です。
原因は、健康な歯と違って神経の無い歯には歯に血が通ってないため、血流を通じて栄養が来ないので、強度が落ちてるからです。 (神経は正式名は「歯髄」と言って、神経と血管が通っています。)
強度が落ちてる歯で毎日固いものを食べるわけですから、ヒビがいってしまって割れてしまい、歯自体がグラグラしてきます。歯が割れてしまっているかどうかはレントゲン撮影でわかります。
● 具体的なヒビの例
歯の根っこが割れた場合は、割れた位置によって治療法が変わります。
@ヒビが根っこの上の方に少しだけ入ってる場合はヒビを接着剤のような補強剤で埋め、根っこの中に丈夫な土台を入れてからかぶせ物をすればある程度治り、歯は保存できます。
Aヒビが根っこの深い位置に入った場合は、一度歯を抜いてヒビを補強剤で埋めて、また元に戻す治療(再植術)をします。ただ、再植しても寿命が短くなることも多いです。(再植できない時もあります)
ただ、ヒビが深い場合の多くは残念ながら歯を残すことが出来ず、抜歯になってしまうことが多いです。
ヒビを拡大鏡(マイクロスコープ)を使って治療すると治る確率があがりますので、どうしても抜きたくない方にはおすすめの治療です。
歯の根っこの先に膿がたまった場合は、根っこの先の骨を溶かしてしまい、歯がぐらつくことがあります。
どんな時に根っこの先に膿がたまるかと言うと、内部がばい菌に感染した時です。
この感染は、差し歯やかぶせ物に起こることが多いです。
差し歯やかぶせ物は神経を取った後にする処置ですが、神経の無い歯は、ばい菌に感染しやすいのです。
なぜ感染しやすいかご説明しますね。
まず正式な名前は歯髄(しずい)と言います。
そして、歯髄の中には神経も通ってるし、血管も通ってます。
からできています。
ですので、歯髄を取った歯というのは、歯の中から、神経だけでなく血管もなくなってるんです。
血管の中には白血球などの免疫細胞があり、ばい菌をやっつけています。
ところが、歯髄を抜いてしまうと、免疫細胞がいなくなり、歯の中にばい菌が入って来てもやっつけることができずに、感染して炎症を起こしてしまうんです。
炎症は根っこの先っぽから骨の中に進んで行きます。
そして、歯根の先に膿がたまってきて、歯がグラグラしたり、噛んだり、叩いたりした時に痛んだり、するのです。
この手の感染は早めに治療をされてください。
理由は、
@感染が進んでしまうほど、治療の期間や回数、治療費が増えてしまうこと、
A自然には治らず、放っておくと歯を抜かないといけなくなること、
Bばい菌が血管を通じて全身にまわってしまうからです。
歯の根っこの先にたまってる膿を出したり、根っこの内部を清掃して消毒して、ばい菌を除去します。
ばい菌がいなくなったら、再びかぶせ物をします。
かぶせ物や土台は、歯に接着剤で引っ付けてる訳ですが、その接着剤が溶けたり、破壊されたりして、接着が弱くなることがあります。
そうなると、単純にかぶせ物が外れようとして、グラグラしてくる訳です。
また、土台の接着がゆるむと、土台ごと動いてきます。
@一旦、外れかかってグラグラしてるかぶせ物や土台を歯から外します。その後、かぶせ物や土台、歯自体に異常が無ければ、現状で一番強い接着剤で接着し直します。
Aかぶせ物や土台自体に、劣化や破損があった場合は、新しく作り直します。
B歯自体に虫歯があったら虫歯を削って取ってから、かぶせ物を作り直します。
この場合は、早めの治療が必要になります。ほっておくと、歯自体が割れてしまい、抜歯になることもあるからです。
歯ぎしりがある方は、歯に強い力がかかってしまいます。
特に、特定の歯に力がかかることが多いです。
そして、その歯の周りの骨にダメージを与えてしまって、歯がグラグラしてくることがあります。
歯ぎしり・食いしばりを治す治療法になります。
1. 噛み合わせが悪い
歯のかみ合わせが良くなくて、上下の歯が強く当たる所があった場合、そこがすり減ったら噛み合わせが良くなるので、すり減らそうとして、知らず知らずに歯ぎしりをしてしまいます。
⇒なので、治療法としては、患者さんの噛み合わせの診断をして、部分的に強く当たるところをほんの少し削るなどして治します。
2. マウスピースで治す
(保険が効きます)
マウスピースを付けることによって、噛み合わせのでこぼこのアンバランスをなくし、お口全体の噛み合わせが均等になり、スムーズに噛むことができるようになります。そうなると、1本1本の歯への負担も減り、またアゴの関節にかかる負担も減ります。
夜寝る時は必ず付けます。お昼もパソコンとか気を遣う仕事の時も付けると良いです。
徐々に、歯ぎしり、食いしばりが収まってきます。
3. ストレス
ストレスがあると、体は反応してしまって歯ぎしりを起こしやすくなります。(ただ、ストレス発散の為に歯ぎしりはある程度必要でもあります。ですが、ひどい歯ぎしりは困ります)
⇒ストレスをためない生活に変えることが必要です。
4. 日中に起こる歯ぎしり対策
日中に歯ぎしりをしてると気付いたら、とにかく歯の力を抜いて下さい。
上下の歯を合わさずに離して下さい。食べたり、飲んだりするとき以外は極力歯を噛まないように気を付けて下さい。
そして、アゴの力も抜いて、肩も楽にしてストレッチして下さい。
意識的にこれを続けることが効果があります。
5. 夜寝てる時の食いしばり対策
夜寝る前は、深刻なことは考えずに、楽しいことを考えてリラックスしてください。
質の良い睡眠をとることが食いしばり予防になります。
歯の痛みの原因が歯ぎしりにあるのに、小さい虫歯の治療をいくらしても解決しません。
本当の原因を見つけて治さないといけません。
ご自身ではストレスの予防にも努めて頂く一方で、歯科医院もぜひ受診して原因と対策をあきらかにして、治療も受けて下さいね。
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