歯ブラシが当たると痛い、歯磨きで痛い原因と治療法|クローバー歯科

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30. 歯ブラシが当たると痛い、歯磨きで痛い

歯磨きの時に、歯ブラシが歯に当たって痛いことがありますよね。
このような症状が起こった時、「虫歯かもしれない」と思うかもしれませんが、これは「知覚過敏」と言います。

歯の根っこがすり減ってて、そこに歯ブラシが当たると痛むのです。
治療法も含めてわかりやすくご説明します。

知覚過敏とは?

冷たい物が単純にしみることを「知覚過敏」と言います。

神経に炎症があったり、虫歯があるわけではなく、単に冷たいものや風が当たったり、歯ブラシがあたるとしみたりする症状です。
歯の根っこがすり減って、そこに刺激が加わると起こります。

すり減った歯の根

歯の根っこがすり減る原因は大きく3つあります。

歯の根っこがすり減る原因1:
強い力でのブラッシング

歯の根っこがすり減る原因2:
歯ぎしり・食いしばり

歯の根っこがすり減る原因3:
歯周病で歯ぐきが下がって歯の根っこが露出する

歯の根っこがすり減る原因1: 強い力でのブラッシング

歯はエナメル質という硬い層で覆われていますが、歯の根っこはエナメル質より柔らかいセメント質に覆われています。

歯周病であったり、セルフケアの時に強い力でブラッシングを行うと、歯ブラシの毛先が歯肉の表面に強く当たりすぎて歯茎の位置が下がり、本来歯茎で覆われていたセメント質が露出してしまいます。

歯の構造
すり減った歯の根
知覚過敏の仕組み

このセメント質は歯ブラシなどの強い力が加わると単純にセメント質がすり減って、写真のような歯と歯茎の間がくぼんだような状態(くさび状欠損)になります。

その結果、歯の内部の象牙質にある象牙細管という神経につながる細かい穴が露出してしまい、その無数の穴から神経へ刺激が伝わることによって知覚過敏が起こり痛みを感じることになります。

正しい歯磨きの方法を行わないと症状が進行して知覚過敏の痛みが悪化します。当院では丁寧に歯磨きの仕方をご説明します。

歯磨き

歯の根っこがすり減る原因2: 歯ぎしり・食いしばり

歯ぎしりや食いしばりをすると、エナメル質より柔らかいセメント質が歯ぎしりの力を集中して受けることにより、セメント質がすり減ってしまいます。

その場合は、詰めるといった治療で一時的に改善されますが、根本的な原因が改善されないと、知覚過敏の症状は再発してしまいます。

その為、並行して歯ぎしりや食いしばりの治療(ナイトガードの作製)を行なっていくことも多々あります。

ナイトガード

治療法

● 詰める方法:すり減っているところに樹脂を詰めるなどして治します。

歯に樹脂を詰める

● コーティング:専用のコーティング剤をすり減った部分に塗って、露出した象牙質に加わる外部からの刺激を抑えます。

歯をコーティングする

● 原因の除去:そもそもの原因を治すために、歯みがき指導を受けて頂くと共に、歯ぎしり防止装置のナイトガード(マウスピース)を使って歯に過大な力がかからないようにします。

歯の根っこがすり減る原因3: 歯周病で歯ぐきが下がって歯の根っこが露出する

歯周病にかかると、歯周病菌により歯を支える歯槽骨が溶かされ、同時にその上にある歯ぐきも後退し、歯の根元の象牙質が露出します。この状態になると歯が長くなったように見えます。

歯の象牙質が露出
知覚過敏の仕組み

そこから刺激が神経に伝わってしみることがあります。この場合は歯垢、歯石の除去や歯みがき指導などの歯周病治療をして改善していきます。

歯石を取り除くことで、歯石がもともとくっついていた所のエナメル質が削れてしまい、象牙質の露出が増えて一時的に知覚過敏の症状が増してしまうことがありますが、唾液に含まれる再石灰化成分により、象牙細管がふさがれ、徐々に改善されます。

根本的な解決ができていないと症状が進んでしまい歯が欠けたり折れたり、歯が抜けてしまうという深刻な状態になってしまうこともありますので早めにご相談くださいね。

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